必要なくなったビルの安全な解体方法

>

高層ビル解体に使われる特別な工法

この記事をシェアする

上部閉鎖式解体の作業手順

上部閉鎖式解体は、高層ビルの解体工事に特化した方法で、騒音や粉塵を抑えることを目的としています。
この工法では、まずビルの最上部に天井クレーンを設置し、閉鎖された空間内で解体作業を行います。
解体作業が終了した階層ごとにクレーンを少しずつ下げ、次の階層の解体を進めていきます。
この工程を繰り返すことで、最終的に地上に到達する仕組みです。
この方法の大きな特徴は、作業中に発生する粉塵が周辺に飛散しない点と、騒音が抑えられる点です。
そのため、住宅地や市街地といった人口密集地で特に効果を発揮します。
上部閉鎖式解体は効率的で安全性が高く、環境に配慮した工法として、近年注目されています。

だるま落とし解体の利点と課題

だるま落とし解体は、名前の通りだるま落としのようにビルを下から順に解体していく工法です。
まず、建物の下部の柱を切断し、ジャッキで上部を持ち上げながら解体を進めます。
解体が進むごとに上部を下げていくため、景観を大きく損なわずに工事が行える点がメリットです。
また、騒音が少なく、粉塵の発生も抑えられるため、周囲への影響が少ないことが特徴です。
ただし、この工法には注意点もあります。
作業中にビルが崩れるリスクがあるため、特に慎重な対応が求められます。
そのため、だるま落とし解体を行う際は、経験豊富な作業員が細心の注意を払いながら作業を進めます。
利点と課題を理解し、現場の条件に応じて適切に工法を選ぶことが重要です。